「社会学講座」アーカイブ

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講義一覧

12/30 文献購読(小説)「年忘れボツネタ供養バカ笑い企画・駒木博士のショートショート発表会番外編」
12/29 特別演習「『週刊少年ジャンプ』この1年」(3)
12/28 競馬学特論「駒木研究室・2002年G1予想大反省会」(1)
12/27 特別演習「『週刊少年ジャンプ』この1年」(2)
12/26 
演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(12月第4週分)
12/25 労働経済論「役に立たない? アルバイト時給案内」(2)
12/23 特別演習「『週刊少年ジャンプ』この1年」(1)
12/22 ギャンブル社会学「toto(サッカーくじ)売上げ低迷、その原因を探る」(7・最終回)
12/21 
競馬学特論 「G1予想・有馬記念編」
12/20 労働経済論「役に立たない? アルバイト時給案内」(1)

12/19 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(12月第3週分)
12/18 
ギャンブル社会学「toto(サッカーくじ)売上げ低迷、その原因を探る」(6)
12/16 
集団心理学特殊講義「悪夢の同時開催 !? 12・29“コミックマーケット”VS“M-1グランプリ”in有明」

 

12月30日(月) 文献購読(小説)
「年忘れボツネタ供養バカ笑い企画・駒木博士のショートショート発表会番外編」

 さて、当社会学講座もいよいよ今年最後の講義となりました。

 この2002年の講義は、1月2日のフードバトルクラブ・キングオブマスターズ直前プレビューから始まって、今日までで約300回を数えます。それらの講義レジュメを全て合わせると、恐らくは京極夏彦先生も真っ青の分厚い本が出来る位のボリュームになっているのではないでしょうか。 
 ハードカバーで分冊になる位までに、全く銭にならない文章を書き続けたこの1年。もはやここまで来ると、さすがに自分でも「アホちゃうやろか」と思ったりもします。

 そんなアホも今年は今日で“やり納め”。「やり」の字をカタカナにすると、まるで風俗雑誌の年末特大号みたいでアレですが、今日は今日でアホさ全開の講義を全うして、この1年を締めくくりたいと思います。どうか皆さん、最後までよろしくお付き合い下さいませ。

 ……で、今日の講義ですが、これはタイトルをご覧になればお分かりになりますように、いわゆる“ボツネタ”のリサイクルという事になります。
 昨年11月末の開講以来、実に300回以上にも及ぶ当講座の講義ですが、それぞれの講義について計画を立てる中で、構想段階まで出来ていながらも泣く泣くボツにせざるを得なかった題材というのも少なからず存在します。ある時など、レジュメを執筆する直前までいった題材を反故にして、夜中の2時3時に半ベソかきながらニュースサイトを見て回って題材探しに“奔走”した事もありました。
 
題材をボツにした理由の大半は、「あまりにも間口が狭すぎる」というもの。“分かる人には分かる”程度なら良いのですが、“本当に分かる人にしか絶対に分からない”位にまで対象を絞り込んでしまうと、さすがに公の場でお話するのが憚られてしまうものなのです
 そんなボツになった講義のタイトルを挙げてみますと、
 「『あずまんが大王』に学ぶ現代の政治経済」
 とか、
 「夢の頂上決戦! 仮想プロレス観戦記・史上最強タッグ決定リーグ戦」 
 ……などなど。前者は『あずまんが大王』の単行本を全巻読破した上で、政治経済に興味のある人にしか面白くないという、保守新党のそれとドッコイドッコイの支持率しか望めない講義。後者に至っては、馬場&アンドレ組と鶴田&天龍組とハンセン&ブロディ組と三沢&小橋組と川田&田上組と長州&健介組とザ・ファンクスとザ・ロードウォリアーズが参加する「世界最強タッグ決定リーグ戦」を想像して狂喜乱舞出来る人にしか分かってもらえない…という、受講生の皆さんに喧嘩を売っているとしか思えないような講義でした。

 しかし、今回復活させる講義が一度ボツになった理由は他のものと一味違います。それは、

「あまりにも下品すぎてボツ」

 ……これはこの秋に実施した「ショート・ショート発表会」(未読の方は11月前半の講義レジュメを参照して下さい)用のネタだったのですが、そういう理由で執筆を断念したわけです。
 この、下ネタ上等親子で受講されているというお母様からは「子供には余り見せたくない時もあるんですけどね」…などと言われてしまう当社会学講座でこのボツ理由なのですから、どれくらい下品なのかは推して知るべしです。
 が、1年の最後を締め括るにあたり、「インパクトの強い講義を」…と考えると、「一丁、やってみるか」…なんて考えてしまい、調子に乗って本当にやる事にしました

 そんなわけで、今回お届けするショート・ショートは、題名からして季節感大ハズレという、色々な意味で挑戦的なお話です。その名も『アザラシなんていらねぇよ、秋』。気楽に肩の力を抜いて、楽しんで頂ければ…と思います。ただし、もし万が一ツボにハマっても、あまり大きな声で笑わないようにお願いします。ご家族や職場の同僚が「何、何?」とモニターに寄って来た時に大変恥ずかしい思いをする羽目になりますので。
 というわけで、どうかこみ上げる笑い声は寝ている家族を起こさないようにHをする要領で噛み殺しつつ、お楽しみ下さいませ。それでは皆さん、よいお年を──


「駒木博士のショート・ショート発表会」
番外編:『アザラシなんていらねえよ、秋』 

 某在京TV局の第5小会議室。5〜6人ほどで満員になるなる狭い部屋の中で、2人の男が机に差し向かいで宅配弁当の食事を摂っていた。局に泊り込んでやった仕事が一段落ついた後の、昨日の夕食を兼ねた朝食である。昨日の午後に作られたという弁当の白飯は、既に割り箸を頑として受け付けないくらいに固い。
 「あー、チクショウ、参ったな、クソッ」
 小気味良いテンポで罵倒と愚痴を使い分けているのは、この局で夜11時からのニュース番組でディレクターを務める真田という男である。
 「どうしてくれんだよ…まったく…俺が何したって…言うんだよ…クソッ」
 言葉の合間合間、トンカツ弁当の冷え切ったカツを親の敵にそうするような勢いで力強く噛み砕く真田。
 そして、その様子を真正面から見ていたもう1人の男が、手に持った大盛ノリ弁当を机に置いて、半ばウンザリした顔をして口を開いた。
 「──真田さん、そんなに激しく噛むと、また差し歯が折れますよ。アロンアルファでムリヤリくっつけてるんでしょ、それ」
 「うるせぇよ、喜田川。差し歯なんてどうだっていいんだよ、またボンドでくっつけりゃいいんだから。……ていうかだなぁ喜田川。今回の件はファーストADのお前だって他人事じゃねぇんだからな。ここで問題起こしたらお前のD昇格だって覚束ねぇ。分かってんだろうな?」
 「……分かってますよ。分かってますけど、そんなにあのアザラシの名前が問題なんですか?」
 「あー分かってねぇ。お前、全然分かってねぇよ。いいか? 大体テレビってのはなぁ、チラリとかポロリってのはともかくとして、直接ズトンッ! ……て感じの下ネタは絶対ダメなんだよ。NHKじゃあ浅草キッド出す時に玉袋筋太郎の名前を変えさせたくらいなんだぞ。それが何だ? アザラシの名前が『クリちゃん』だ? 誰が付けたか知らねぇけど、ふざけんじゃねぇってんだよ」
 ──今年の夏から秋にかけて、日本の河川に本来いるはずの無いアザラシたちが次々と姿を現したのは周知の事実であるが、なんとこの会話が為されている5日前になって、多摩川に現れたタマちゃん、歌津町に現れたウタちゃんに続く3頭目のアザラシが出現したのである。
 そしてそのアザラシには、いつの間にか「クリちゃん」なる名前が付けられて、同じくいつの間にか全国的に定着してしまったのであった。
 「……まったくよぉ、昨日なんて、日朝首脳会談と民主党代表選挙の後にクリちゃんだぞ。拉致された人がどう、とか言った後にクリちゃん、クリちゃんって。真面目な雰囲気の番組がいきなり村西とおるのアダルトビデオになっちまうじゃねぇか」
 「お、懐かしいっスね、村西とおる。俺、野坂なつみがメガネ着けたままヤっちゃうのが好きだったなぁ」
 「バカ野郎! ンな事言ってる場合か! ……昨日の昼間のワイドショー観たか? 現場中継のバカリポーターが、『川から姿を現したクリちゃんを一目見ようと、この辺りには1000人以上の人が集まっています!』…とか何とか言っちまいやがって。何考えてんだ。カワから姿を現したクリちゃん見に1000人集まりましたって」
 「うはー、それじゃまるでソフト・オン・デマンドっスね。俺、あんまりデマンドは好きじゃな……」
 「バカ野郎! もういいんだよAVの事はッ! いい加減にしろ、この底抜けバカ!」
 トンカツソースの付着したグーパンチが脳天を一撃。喜田川は「グヘッ」とマンガの擬音みたいな短い悲鳴をあげて、思わず殴られた所を手で押さえた。感触にヌルリとするモノがあったので一瞬血かと思ったが、どうやらソースらしかった。今日は何としてでも仕事場を抜け出して風呂に入ろうと喜田川は思った。
 「……まったくよぉ。そもそもどうしてアザラシにクリちゃんなんだよ。おかしくねぇか?」
 「秋だから、じゃないっスか? 秋と言えば栗で、だからクリちゃん」
 「それだったらそれだったで、まだマシな名前があるんじゃねえのかよ。・・・…オイ、秋関連で他にありそうな名前、言ってみろよ喜田川」
 「えーと……モミジちゃんに、イチョウちゃん」
 「ん〜、何だか語呂が悪ぃな」
 「じゃあカキちゃんとかナシちゃんとか」
 「……イマイチ」
 「カニちゃん」
 「それじゃ何の生き物だか分かんねぇよ」
 「……マツタケちゃん」
 「余計悪いよバカ! タマちゃんとマツタケちゃんって、それじゃそのまんまじゃねぇか。アザラシのニュースの度、観てる人間の脳裏にポコチン思い浮かべさせてどうすんだよ」
 「……じゃあやっぱりクリちゃんで仕方ないんじゃないスか?」
 「ん〜、でも名前がなぁ。これだけ話題になったらニュースでやらないわけにはいかねぇし、名前だけ伏せるってのもアレだしなぁ……」
 と、そこへ、ノックもせずにいきなり1人の男が部屋に雪崩れ込んで来た。
 「あー、真田さんここにいた! 大変ですよ、大変!」
 やって来たのは、真田と喜田川の担当するニュース番組のセカンドADをしている八木だった。彼も泊り込みで仕事をしていたのだが、真田たちとは別の部屋にいたのである。
 その八木は、手に持ったプリントをマラソン大会の沿道の客が持つ小旗のように激しく振り回した後、2人が弁当を置いている机の上に叩きつけた。ドンッという音が狭い室内に響く。 
 「何だよ何だよ。徹夜明けなのに元気だなぁ、お前」
 「そんな事言ってる場合じゃないですよ、喜田川さん! あぁ、真田さんも早く見て下さいよ、昨日の視聴率速報!」
 「ンン? ……な、何だこの数字、これ俺らの番組のか?」
 「凄いでしょ、真田さん。時間帯ダントツトップの18%!」
 「……ていうか、何だ? ここで瞬間最大が一気に突き抜けてるじゃねぇか。何だよ、この26%ってのは?」
 「それ、アザラシのニュースの時間っスよ、確か」
 分刻みの視聴率が記されたプリントの時刻を確かめながら、喜田川が真田に言った。
 「アザラシって、クリちゃんか? どうしてアザラシが出てきて率が上がるんだよ?」
 「いや、そこまでは……」
 喜田川が口ごもると、また八木が「あぁ、それなんですけどね……」と言いながら、今度はGパンの後ろポケットから別のプリントを取り出して机上に広げた。

放送コード】クリちゃん関連ニュースでハァハァ(;´Д`)するスレ part35【ギリギリ】

1 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:17 ID:o7taMsAR

 立てますた。

 前スレ(part34)ttp://news2.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/0956242773/

154 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:???

 キタ━━━━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━━━━!!!!

155 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:???

 キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!

156 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:???

 キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_-)=゚ω゚)ノヨォ━━━!!!!

157 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:???

 キタキタキタキタキタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

158 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:???

 クリチャン━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ キター!!!

159 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:???

 アノイロッポイオクチカラ…クリチャン…… ハァハァ(;´Д`)

160 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:??? 

 キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!

161 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:20 ID:??? 

 イク━━━━(;´Д`)━━━━ッ!!

162 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:21 ID:??? 

 ↑早スギまつ。

163 :朝まで名無しさん :02/9/26 23:21 ID:??? 

 マタクリチャン━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ キター!!!

 「なんだこりゃ?」
 「知らないんですか、真田さん? 『2ちゃんねる』ですよ、インターネットの掲示板です。そこの『ニュース実況板』っていう所でこんなスレッドが立てられてるんですよ」
 「……てことは何か? ウチのニュースを観た連中が書き込んでるって事か?」
 「そうですそうです。女子アナが『クリちゃん』って言うたびに、みんな『キター』とか言って大騒ぎですよ。この紙に載ってるのはこれだけですけど、実際には5分くらいのニュースの間に1000ぐらいのレスがあって……」
 「つまりアレか? 女子アナが『クリちゃん』、『クリちゃん』って連呼するのを聞きたくて、男どもがニュース番組にカジりついてるって事か?」
 「そうですそうです。だから昨日の深夜枠なんか、女子アナがニュース読んでる局の率だけが上がってるんですよ。男がニュース読んでるトコなんか酷いモンですよ」
 「…………喜田川、八木」
 「何スか?」 「はい?」
 「方針変更だ。今日から毎日クリちゃん関連ニュースはレギュラー企画だ。『今日のアザラシ・タマちゃんクリちゃん』って感じでトップニュースの後に持ってくぞ」
 「え? さっきと話が違うじゃないですか? 直接ズトンッってのはダメなんじゃ無かったんですか?」
 「バカ野郎。いいか、テレビってのはなぁ、他の何よりも視聴率が優先するんだよ。率さえ獲れれば何だって許されるんだよ。『電波少年』を見ろ。数字さえ獲ってりゃあ警察沙汰になろうが裁判沙汰になろうが始末書1枚で終わりだったじゃねぇか。それがテレビってもんなんだ。それにだ。俺たちゃあ別に放送禁止のタブーに挑戦するってわけじゃねぇ。『クリちゃん』っていう、かわいいかわいいアザラシのニュースを、視聴者が求めているニュースを詳しく報道しようってだけなんだよ。……いいか? これは報道の在るべき姿だ。『視聴者が知りたいニュースを提供する』。どこが悪いんだよ、誰にも文句は言わせねぇ!」
 「わ、わかりましたよ……」
 その、橋田ドラマを思わせる真田の長セリフに気圧された喜田川が、セリフの最中に顔に飛んで来たツバ飛沫を手で拭いながら相槌を打った。
 「よし、今日からクリちゃんのニュースは俺が原稿を書く。それをウチのキレイどころの女子アナに日替わりで読ませろ。ブスとババァはいらねぇ。美人で若い子だけでいい。その手配は頼んだぞ、八木」
 「あ、分かりました」
 この会話の内容がアナウンス部の社員に伝わったなら、その日から真田と口を聞くのを止めよう……などと思いながら、八木は声だけ快活な返事をした。将来出世しそうなタイプである。
 「喜田川はワイドショー班に精一杯ヨイショして、出来る限り使えるテープ確保して来い。社食と1階の喫茶店だったら経費で落とせるからメニューの高い順番からオゴってやれ。ホラ、あっちのADで相撲部屋から逃げ出して来たような図体のヤツがいただろ。そいつにカツ丼の5杯とクリームソーダの3杯でも振舞ってやればすぐにオチるだろうよ」
 「真田さん、俺、今持ち合わせが無いんで、ちょっと貸して下さいよ」
 「バカ野郎! 俺……じゃねぇ、局次長のツケにして幾らでも食っとけ! オラオラ、分かったらボサっとしてないでサッサと言って来い!」
 真田の怒号に追い出されるようにして部屋を飛び出して行った部下たちの背中を見送ると、真田は早速近くにあった紙を持ってきて、ポロシャツの胸ポケットに突っ込んであったボールペンで叩き付けるようにニュース原稿を書き始めた。
 「見てろよぉ。学生時代、早稲田の団鬼六と呼ばれた実力を全国1億2千万人に見せ付けてやっからなぁ」
 絶好調時の栗本薫を思わせる猛スピードで原稿を書き綴ってゆく真田には、もはや老朽化してグォングォンと喚きつづけるエアコンの機動音すら聞こえていなかった。

 ◆──────◇

 「──いやぁ、昨日の数字は凄かったっスねぇ。このまま行くと、今週中には30まで行っちゃうんじゃないスか?」
 10月10日──真田ディレクター指示の下で企画された『今日のタマちゃん・クリちゃん』の放送が開始された日から2週間。ついに視聴率は20%の大台をはるかに越え、コーナー放送時の瞬間視聴率は30%に迫る勢いとなっていた。
 そしてこの日は、あの時の小会議室に真田、喜田川、八木の3人が集まって、翌週以降のコーナーの構成についてミーティングを行っていた。高視聴率を受け、翌週からコーナーの時間が延長される事になったのだ。
 「それにしても真田さんの原稿、ノリノリですよね」
 「おぉ八木、お前良い事言うねえ。褒めてやる」
 「ありがとうございます。……特に昨日、『川沿いに集まった少年たちが、しっとりと濡れたクリちゃんを舐めるように眺め、間もなくその愛くるしい姿の前に顔を赤らめていました』ってのは力作でしたねぇ。フランス書院文庫も真っ青って言うか」
 「『舐める』って部分の後の文字を読めないように汚く書いて、『しっとりと濡れたクリちゃんを舐める』で一旦噛ませる所なんか、イイ狙いだったろ? また原稿読んでた女子アナが顔真っ赤にして恥ずかしがったから、インターネットでも大反響。来週からが楽しみでたまんねぇよ」
 「真田さん、俺も一生懸命テープ集めて来てるんですから褒めて下さいよ」
 「あぁ、喜田川もよくやったよな、うんうん」
 「……なんか、言い方がぞんざいなんだよなぁ」
 「ん? 何か言ったか?」
 「いや、何も……」
 「ところでよ、さっき報道の若いのに聞いたんだけど、またアザラシが出たんだって?」
 「あぁ、そうらしいですね」
 真田の問いに八木が答えた。
 「何でもタマちゃんと同じ川に現れたそうですよ。もうワイドショー班は大挙して現場に向かってるそうです」
 「何だよー、どうせならクリちゃんの方が来りゃあイイのによ。『タマとクリが擦れあって声が漏れる』って感じで攻めりゃあ、30%どころの話じゃねぇぞ」
 「いやいやいや、真田さん、せめて『ちゃん』くらい付けましょうよ」
 「何だったら、クリちゃんの友だちにリスでも呼んで来るか、ん?」
 「うわぁ、最低だこの人!」
 「いいんだよ別に。人格は最低でも視聴率が最高だったらどうだっていいんだよ、ガハハハハハ…………」

 

 ──この時、有頂天にあった彼らだが、しばらく後には一転してドン底に叩き落される事になる。その事を彼らはまだ知る由も無かった。

 まず、タマちゃんと同じ川で新たに発見されたアザラシにはその後、全身が金色の毛に覆われているところから「キンちゃん」という名前が付けられた。
 そしてその数日後には、タマちゃんとキンちゃんは運命的な出会いを果たし、まるで昔から仲良く暮らして来た兄弟のようにくっついて生活するようになった。

 すると、その事実を知った真田の上司は、真田の番組で2頭の様子を深夜生中継する事を指示するところとなった。その中継に潜む危険性を悟っていた真田たちは何とかして企画にストップをかけようとしたが、タテ社会の壁の前に叶わなかった。

 生中継は文字通りの修羅場となった。

 「こちら、タマちゃんとキンちゃんの暮らす、横浜市は──」

 「キンタマー!」

 「よ、横浜市は鶴見川では──」

 「キンタマー!」
 「タマキーン!」

 「鶴見川では、2頭のアザラシを見物するために──」

 「チンポコー!!」

 「2ちゃんねる」掲示板内で企画された「生中継でアザラシに声援を送る緊急オフ」に全国中から集まった数千人の観衆たち。その中の一部が暴走し、生放送でカットのしようの無い場面で放送禁止用語を連呼してしまったのであった。

 次の日から「今日のアザラシ」のコーナーは最初から存在しなかったかのように姿を消し、同じように真田たちの名前も番組のクレジットから姿を消した。その他多くの関係者も謹慎や減俸の処分が下り、そのテレビ局内では、間もなくして季節外れの大人事異動が行われた。真田はこの時に依願退職して社を去っていった。

 それからしばらくして、報道局の近くにある男子便所の壁に、ボールペンで刻み込まれるようにして書かれた落書きが発見された。
 「アザラシなんていらねぇよ、秋」
 その落書きが発見されてから、それは真田が書いたものではないかという噂が一しきり流れたが、それもその落書きと共に、1週間もしないうちに消えていった。

 そしてその後、このテレビ局の男性社員は、女性とコトに及ぶ際になってアザラシの姿を思い浮かべてしまうという奇妙な後遺症に襲われる事になったと言う。 (完)

 


 

12月29日(日) 特別演習
「『週刊少年ジャンプ』この1年」(3)

※前回までのレジュメはこちらから→第1回(新連載作品中心)第2回(読み切り作品中心)

 「週刊少年ジャンプ」の2002年を振り返るという趣旨の講義の第3回、今回が最終回なのですが、正直言って「やらなきゃ良かった」とか思っています(苦笑)。ここまで手を焼く羽目になる題材とは思っても見ませんでした。こんな事だったら素直に、「M−1」の回顧を立川談志の「褒めてやる」の価値などを絡めつつやっておけば良かった…などと思っております(苦笑)。
 が、一度始めてしまったものはケリをつけなければなりません。最終回の今回は、「ジャンプ」そのものと長期連載作品についての年間総括です。

 
 ──まず、今年の「週刊少年ジャンプ」関連のニュースの中で(良い意味で)最も注目すべきものとしては、「『週刊少年マガジン』からのマンガ雑誌発行部数第1位の奪還」が挙げられるでしょう。
 この王座交代劇は、その最大の原因「マガジン」の『ラブひな』・『GTO』終了後の大不振であったためか、それほど大きく騒がれる事はありませんでしたが、それでもこの出版不況の中で部数を横バイ〜微増に持ち込んだ「ジャンプ」側の功績も小さく扱うべきでは無いでしょう。
 それどころか、現在の「ジャンプ」を支えている作家の大半が、いわゆる“ジャンプ黄金期”、“ジャンプ暗黒期”に直接携わっていない“ポスト暗黒期”の若手・中堅作家である事も併せて考えると、目先の利益に捕われず中長期的な観点から新人発掘・育成に挑む…という、伝統的な「ジャンプ」型編集方針の勝利とさえ言えるのではないでしょうか。

 それにしても、全く編集方針の異なる「マガジン」の凋落が、かつての「ジャンプ」の“暗黒期”突入の時と同じく、
 「看板作品の終了→後続の作品が不発で看板不在に→読者離れ進み、部数激減」
 ……というパターンで進行したのは興味深いところですね。
 そんな「マガジン」も去年から今年にかけて、新たな看板作品を求めて盛んに新連載作品をプッシュし、時にはアニメ化を前提とした新連載の立ち上げまで実行したのですが、結果は無残なものばかり。中にはアニメが放送される前に人気不振で増刊に“左遷”されるものまであり、ヒット作を計算ずくで生み出す事の難しさを証明した格好になりました。

 しかし、この一連の「マガジン」の低迷は、「ジャンプ」にとっても対岸の火事ではないのです。
 詳しくはこの後の長期連載作品の総括で述べますが、現在の「ジャンプ」には、99年に連載開始された長期連載作品『ヒカルの碁』、『テニスの王子様』、『NARUTO』以来、誰もが認める大ヒット作が誕生していない…という潜在的な不安要素が存在しているのです。一応、今年には『アイシールド21』という大ヒット作“候補”は生まれましたが、これが本当の大ヒット作に化けるかどうかはこれから次第ですし、第一、『アイシールド21』1作品だけでは層が薄すぎます。この、潜伏したウィルスのような不安材料を“発病”させないためにも、来年度以降は腰を据えた新人発掘をガンガン進めていってもらいたいものです。

 ……さて、他にも紹介すべき出来事もあるのですが、それは作品の総括を進めながら検討する事にしましょう。
 ではここで改めて、2002年以前から連載が開始された長期(3クール以上)連載作品の一覧表をご覧頂きましょう。

長期連載作品一覧

☆2003年に越年を果たした連載作品
 ◎95年以前連載開始
 『こちら亀有区葛飾公園前派出所』
作画:秋本治/1976年連載開始)
 ◎96年連載開始
 『遊☆戯☆王』作画:高橋和希
 ◎97年連載開始
 『ONE PIECE』作画:尾田栄一郎
 ◎98年連載開始
 『ROOKIES』作画:森田まさのり
 『HUNTER×HUNTER』作画:冨樫義博
 『シャーマンキング』作画:武井宏之
 ◎99年連載開始
 『ヒカルの碁』作:ほったゆみ/画:小畑健
 『テニスの王子様』作画:許斐剛
 『NARUTO─ナルト─』作画:岸本斉史
 ◎00年連載開始
 『ストーンオーシャン』作画:荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』としては87年から)
 『BLACK CAT』作画:矢吹健太朗
 『ピューと吹く! ジャガー』作画:うすた京介
 ◎01年連載開始
 『ボボボーボ・ボーボボ』作画:澤井啓夫
 『Mr.FULLSWING』作画:鈴木信也
 『BLEACH』作画:久保帯人

☆2002年に連載終了した長期連載作品
 ◎97年連載開始
 『世紀末リーダー伝 たけし!』作画:島袋光年/37・38合併号までで強制打ち切り終了
 ◎98年連載開始
 『ホイッスル!』作画:樋口大輔/45号までで打ち切り終了)
 ◎99年連載開始
 『ライジングインパクト』作画:鈴木央/12号までで打ち切り終了)

 ではまず、一覧表とは順序が前後しますが、今年連載が終了した作品から振り返っておきましょう。

 まず、今年の長期連載作品終了第1号となったのは『ライジングインパクト』でした。
 この作品の打ち切りは、ファンの間に衝撃を与えました。と言いますのも、この『ライジングインパクト』はかつて、「連載当初のアンケートが悪く打ち切り決定→連載終了間際から人気が急上昇→急遽、一部設定を変更して連載再開」…という特殊な経歴を辿っており、また、打ち切られる直前からストーリーが新展開に突入していた事もあって、ファンの間では“打ち切りは有り得ないか、有ってももっと先”…と認識されていたからです。

 そして、そんな事情もあって、連載終了直後から周辺では様々な動きがなされました。
 ファンの間では連載再開要望の署名活動が行われたり、また一方では「この作品は打ち切りではなく、作者が続きを描く事を拒否した事による“『幽☆遊☆白書』パターン”だ」…などといった噂が流布されたりしました。
 ただしこの噂に関しては、『ライジングインパクト』の単行本に大幅な加筆が行われている点や、作者の鈴木央さんの次回作が、「以前から描きたい」とされていたファンタジー物ではなく格闘モノであった事などから、今では全く信用されていません。よって、『ライジングインパクト』については、この総括でも“打ち切り”と扱います。
 まぁ確かにこの打ち切りは唐突な感が否めず、多少の勘繰りを入れてみたくなるタイミングであったというのも否定できないところではありました。これは後で述べる『ホイッスル』もそうなのですが、今の「ジャンプ」では、相当の長期連載作品であっても、今後に人気上位への定着やメディアミックス的な展開が望めない場合ならば固定ファンに飽きられる前に幕を引いてしまう…というケースが多いようです。この手法にはメリット・デメリットが混在すると思われますが、確かに1つのやり方ではあるでしょう。これは来年以降の動向でも注目したい点だと言えます。

 ……さて、今年の長期連載打ち切りとその衝撃で最大級のモノと言えば、やはり『世紀末リーダー伝 たけし!』の強制打ち切り終了と作者・島袋光年氏の逮捕という出来事をおいて他に無いでしょう。
 事件が発覚したのは今年の8月7日の事でした。既に8月8日付「現代マンガ時評」でも紹介済みですが、ここでも当時の新聞記事を引用しておきます。

 神奈川県警少年課と伊勢佐木署は7日、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載中の漫画家・島袋光年容疑者(27)(東京都世田谷区玉川1)を児童買春・児童ポルノ処罰法違反(児童買春)の疑いで逮捕した。

 調べによると、島袋容疑者は昨年11月12日、横浜市神奈川区内のホテルで、同市内の女子高生(16)に現金8万円を渡し、みだらな行為をした疑い。

 島袋容疑者は携帯電話の出会い系サイトを通じて女子高生と知り合ったが、女子高生には偽名を使い、コンピューター会社員を名乗っていたという。

 島袋容疑者は、1996年にデビューした人気漫画家。翌97年から「週刊少年ジャンプ」に「世紀末リーダー伝 たけし!」を連載。昨年、同作品で小学館漫画賞(児童向け部門)を受賞している。
(読売新聞より)

 島袋氏の犯した罪は、小学生をも対象に含めるマンガ雑誌の連載作家としては文字通り“ご法度”だった事もあって、編集部の動きは極めて迅速でした。逮捕から2日後には非常に厳しい決断を下されます

 集英社(東京都千代田区)は9日、「週刊少年ジャンプ」に「世紀末リーダー伝たけし!」を連載中の漫画家、島袋光年容疑者が児童買春禁止法違反(児童買春)容疑で逮捕されたのを受け、13日発売号での掲載を最後に連載を打ち切ることを決めた。また、9月に刊行予定の単行本第25巻の販売を中止し、1〜24巻の出荷も停止する。単行本は累計で約800万部が発行されている。
(毎日新聞2002年8月10日東京朝刊から)

 連載終了と単行本の出荷停止(事実上絶版)という措置は、『世紀末リーダー伝 たけし!』という作品を存在もろとも抹消する事を意味します。恐らくは作者の島袋光年氏も「ジャンプ」では二度と作品を発表する事は出来ないでしょう。
 不幸中の幸いだったのは、この事件は島袋氏個人による犯行であった事。「ジャンプ」そのものや他の作品に悪影響を及ぼす事はありませんでした。しかし、悪性のストレスは週刊連載作家の職業病と言えるものであり、これから“第二のしまぶー”が現れないためにも、編集者による作家の接し方には十分な気配りを持ってもらいたいと思います。
 ※島袋光年氏はその後、懲役2年執行猶予4年の有罪判決を受けて釈放されました。今後は一般生活を送りながら罪を償うことになります。

 さて、一連の事件について語り終わったところで、『──たけし!』の作品の内容についても振り返っておきましょう。
 『──たけし!』は当初、1話完結型のギャグ作品として出発し、小学生を中心にかなりの人気を博しました。ジャンプフェスタでは短編アニメも製作されたところからすると、実現しなかったもののTVアニメ化の話もあったと思われます。
 しかし、しばらくすると『──たけし!』はギャグ路線をかなぐり捨てて、「ジャンプ」伝統の格闘バトル路線への転換が始まります。普通ならここで更に人気が上昇するものなのですが、この作品に関しては例外的に人気が低下幾度もの試行錯誤の末にギャグ路線への復帰が図られることとなりました。
 このUターンは効果覿面で、すぐに人気は上昇傾向となったのですが、今度は作者・島袋氏が慢性的なネタ切れを起こし、作品制作に支障を来たす事態となります。恐らく悪性のストレスが溜まり、そのはけ口を援助交際に求めるようになったのもその時期からでしょう。
 そういう事情によって、再び「──たけし!」はシリアスな格闘バトル路線に軌道修正されますが、この時もたちまち人気は低迷し、連載末期には打ち切り候補として名が挙がるようにもなりました。一説によれば、強制打ち切りの時点では既に年内の連載終了が内定していたとも言われています。事件が発覚した時点では、既に作者にしても作品にしても色々な意味で限界が訪れていたのでしょう

 それにしても今回の件は、ほとんど誰も得をした人間がいないという意味において、非常に悲しい出来事でした。二度とこのような事が起きないようにしてもらいたいものです。


 島袋&『たけし』問題のインパクトが強過ぎて、思わず失念してしまいそうですが(笑)、『ホイッスル!』についても振り返っておきましょう。
 この『ホイッスル!』中学サッカーを題材にした作品で、才能を秘めた努力家の少年を主人公にするという、いかにも少年誌の長編モノらしい作品でした。いわゆる“必殺シュート”などを用いない、良い意味でも悪い意味でも地味な作風ではありましたが、中高生以上の女性層からも人気を集め、絶えず全体で中程度辺りの人気を確保し、衛星放送限定ながらアニメ化もされました。
 しかし、02年初夏のW杯終了後からは徐々に人気が下降。その時点で連載4年にも関わらず未だ完結への道筋が見えない事もあったのか、今年の夏の時点で秋での打ち切りが決定してしまいました。打ち切り決定から連載終了までにはかなりの猶予期間が与えられていたようで、比較的穏やかな幕引きとなりましたが、やはりストーリー全体からすれば中途半端な終わり方だったと言えるでしょう。
 この打ち切り劇は、人気が続く限り容易に話を完結させる事が出来ないという「ジャンプ」の編集方針の悪い面が出た格好と言えるかも知れません。もう少し物語そのものの価値についても考えて欲しいと思うのは自分だけでしょうか?


 ──と、打ち切り作品についてはこれくらいにしまして、来年からも連載が続く作品についての話に移りましょう。 先に言っておきますが、ここからは駒木個人の主観が混じる内容となりますので、受講生の皆さんもそういう認識をして頂きたいと思います。

 では本題に移りますが、この2002年の長期連載作品は、全体的──特に99年以前から連載が開始された“看板作品”において「勢いの上げ止まり」が見られた1年ではなかったかと思います。多くの作品において、1つのエピソードを描き終わるまでの期間が長くなっており、「冗長過ぎる」という表現を使わなくてはならない作品もチラホラと出て来たのでないかと思われます。
 これは看板作品の『ONE PIECE』についても例外ではありません。最近のこの作品は、ひたすらに長い期間をかけて大風呂敷を広げていくようなストーリー展開になっており、とうとう最近ではネット界隈で内容について不満の声も聞かれるようになりました。単行本売り上げなどを見ても低年齢層を中心とした読者人気は相変わらずで、アンケート得票もかつての『DRAGON BALL』を思わせるようなダントツ首位が続いているそうですが、このままの展開が続けば、近い内に人気の目減りも有り得るかも知れないと駒木は考えています。

 ただ、これは1つの作品の“鮮度”という観点から見れば無理も無い話です。いくら優れた描き手であっても、長年同じ話ばかり描いていればテンションが下がるのが当たり前なのです。これも駒木の私見ですが、週刊連載の少年マンガの場合、1つの作品が全ての意味でピークを保てる“寿命”は、大体2年から3年で限界だと考えています。その後は作家の力量と精神状態によって、高いレヴェルのままで長期間安定したり、徐々に作品の質に悪影響が出て、最後には破綻に至ったりすることになるわけです。
 本来ならば、2〜3年、長くても4年程度を目安にして完結に持ち込むのがエンタテインメントとしての正しい姿なのですが、出版社の商売が絡む以上、それがなかなか出来ないのは皆さんもご存知の通りです。「もうちょっとだけ」と言っている内に、生まれたばかりの赤ん坊が小学生になってしまったり、小学生だった少女がオンナになってしまったりするわけですね。
 そういう意味では、最近になって内容の質低下が盛んに叫ばれている『こちら葛飾区亀有公園前派出所』などは、連載開始から25年を経過してなお(ネット界隈の読者に支持されないベクトルであるにしろ)路線転換を図ろうとするだけでも凄い話であり、それでいてアンケート人気が25年にわたって中位程度を保っているらしいという事を考えると、これはもう脱帽せざるを得ません
 恐らく、現在の『こち亀』を支持する読者は、かつての『こち亀』を全く知らず、オールドファンとは全く次元の違う感覚でこの作品を楽しんでいるのでしょう。超長期連載作品のほとんどが、昔からの固定ファンの支持を食い潰しながら命脈を保っている事を考えると、(この推測が正しいとすれば)これは空恐ろしい話でもあります。

 話を戻しましょう
 こうして、時期的にピーク期の限界が訪れる作品が続出した長期連載作品たち。ですが、「ジャンプ」全体のムードにまで影響しているのは、そういった“ピーク寿命切れ”作品だけでなく、2000年以降に連載の開始された作品──つまり、まだ“寿命切れ”以前の作品たちがイマイチ不甲斐ないところに原因があるのではないかと思ったりもします。
 このシリーズでは再三申し上げていますが、2000年以降に連載が開始された作品は、「ジャンプ」の看板を担えるような作品とはなり得ていません。特にこれから伸びてゆくはずの01年連載開始作品などは、今年もたびたび打ち切り候補に挙がるなど、予断を許さない状況が続きました。とりあえず現在は連載続行にゴーサインが出ていると思われますが、ここから「ジャンプ」の看板を背負えるまでに“大化け”できるかどうかは極めて微妙であると言わなければならないでしょう。

 ……ここまで述べて来た事をまとめますと、現在の「ジャンプ」は既に、“ポスト暗黒期”から“過渡期”に移行しつつある…という事です。「ジャンプ」編集部には、雑誌がまだ高いレヴェルのクオリティを維持している間に打てる手を全部打って、大物新人の発掘・育成、または中堅・ベテラン作家の“もう一花”の“栽培”を成し遂げて欲しいものです。

 お金を払ってまで苦々しい思いをするような第二の暗黒期が訪れないよう切に願いつつ、また、「週刊少年ジャンプ」の更なる発展を祈りつつ、この講義を占めさせて頂きます。拙い講義でしたが、御清聴どうも有難うございました。(この項終わり)

 


 

12月28日(土) 競馬学特論
「駒木研究室・2002年G1予想大反省会」(1)

珠美:「いよいよ今年も、日付上はあと3日となりました。毎週土曜日にお送りして来ました競馬学講義も、今回が年内最後となります。というわけで今日は、今年のJRAG1レースを振り返る…と言いますか、私たちが皆さんに披露して来た予想の大反省会をお送りします(苦笑)。」
駒木:「G1レースっていう括りなら、まだ明日に東京大賞典が残っているんだけどね。まぁ、この講座ではJRAのレースにほぼ限定して講義をやって来たし、今日から振り返っても良いかな…と。
 ただ、よくよく考えてみたら、今日1日で21レースを振り返るのはどう考えても無理なんで、上半期(フェブラリーS〜宝塚記念)と下半期(スプリンターズS〜有馬記念)とで2回に分けて実施する事にしたよ。だから年をまたいだ反省会だね(苦笑)」
珠美:「2年越しで反省するんですか……。何だか気が重いです(苦笑)」
駒木:「まぁ、それくらい受講生の皆さんには迷惑かけてしまったからねぇ。もう全力で景気の悪い話をさせてもらおうじゃないか」
珠美:「全力で不景気な話ですか(苦笑)。……分かりました。私も頑張ります(笑)。
 ──では、さっそく始めましょう。まずは2月のダートG1・フェブラリーステークスから反省してゆきましょう(笑)」

フェブラリーステークス 東京・1600・ダ

着順 馬  名 着差
1着 アグネスデジタル

──

× 2着 トーシンブリザード
× 3着 ノボトゥルー 1/2
4着 トゥザヴィクトリー 1/2
× 5着 トーホウエンペラー 1/2
6着以下の“反省材料”
× 9着 ウイングアロー  
  × 10着 ノボジャック  
  × 14着 イーグルカフェ  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“敗戦の弁”
 えーと、1着-3着、1着-4着、それに2着-3着もか。
 笑うしかないね、こりゃ。まぁ、ノボトゥルーの地力を微妙に読み違えたのが一番大きいかな。競馬って面白いもので、大きな読み違えは“怪我の功名”になるけど、微妙な読み違えは致命的なミスになるからねえ。
 あと、アグネスデジタルの地力と、負けたら言い訳できない戦法で勝負した石崎騎手に脱帽ってところかな。

 ※栗藤珠美の“喜びの声”
 当たっちゃいました♪ しかも、この講座が始まってから、始めて博士に勝つことが出来ました。嬉しいです。10点買いしちゃったんで、当たっても儲からないですけど、嬉しいです(笑)。

珠美:「このレースは、アグネスデジタルが中団差しで1番人気に応えて快勝。海外でのレースとダートグレード競走を含めると4つ目のG1勝利となりました。2着は公営の雄・トーシンブリザードが健闘したんですよね。
 ……そして私たちの予想は、博士が惜しくも不的中、私は◎−▲で的中となりました。とはいえ、10点買いで13.5倍だったんですけどね(苦笑)」

駒木:「1着3着、2着3着、1着4着だもんなぁ。『マトリックス』の弾避けみたいな外し方だよね(苦笑)。
 あと、レース直後は悔しかったせいか、負け惜しみっぽい事を言ってるけど、これはハッキリ言って惨敗だ。アグネスデジタルの調子を読み違え、トーシンブリザードの勝負気配を読み違え、ノボトゥルーの本命に固執し過ぎて……。これだけミスが重なったら、そりゃあ外れるわ。今から考えたら、これはどう考えてもアグネス本命だよなぁ。何考えてたんだろう?」
珠美:「さっそく1つ目の反省ですね(笑)。でも私も要らない印をたくさん打ってしまってますね。ちょっと反省です」

高松宮記念 中京・1200・芝

着順 馬  名 着差
× 1着 ショウナンカンプ

──

2着 アドマイヤコジーン 3 1/2
× 3着 スティンガー クビ
    4着 リキアイタイカン 1 1/2
5着 トロットスター クビ
6着以下の“反省材料”
6着 ディヴァインライト  
  × 9着 サイキョウサンデー  
× × 10着 エアトゥーレ  
  × 14着 メジロダーリング  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“勝利宣言”
 ○▲的中。辛勝だなあ……。
 トロットスターは、ここまで負ける要素が見当たらないんだけど、やっぱり競馬は波乱のスポーツだよね。
 競馬学的に言えば、スティンガーの走りは“中距離以上に適性のある馬が短距離を走った時の走り”だと覚えておいてください。「距離適性が合わない」とは、ああいう事です。

 ※栗藤珠美の“反省文”
 ううぅ……(涙)。フェブラリーSの時に「博士に勝ちました!」なんて言ってたら、キッチリお返しされちゃいました……。2着3着って、やっぱりショックですね(苦笑)。
 それにしても、いつもは実績不足の昇り馬を軽視している博士が、ショウナンカンプを▲にしているんですね…。この辺りのカンの働きがキャリアの差なんでしょうか…。

珠美:「重賞未勝利の昇り馬・ショウナンカンプが果敢な逃げを打って後続を完封。一躍、一流馬の仲間入りを果たしました。2着は当時復調著しかったアドマイヤコジーンが2番手のまま粘り込み。結局、“行った行った”の決着になりました。
 私たちの予想は、博士が▲−○のタテ目で的中。私は同じタテ目でも悔しい2着3着になりました。まさか重賞も勝った事が無い馬がここで勝てるなんて思っても見ませんでした。もう完敗ですね……」

駒木:「2人とも、トロットスターのスランプが続く事が読み切れてないよね。まぁ1番人気だったんだから、それが大勢を占める認識だったんだろうけど。
 ショウナンカンプの▲抜擢は、今年の僕にしては珍しい好プレーだったね。普通なら『穴人気してる』って言って嫌気するタイプの馬だったんだけど、全体のレヴェルがそう高くない事を考えて馬券の対象に残したんだった。でも、そんな好プレーが全く配当的な所に繋がらないのが僕らしいよな(笑)」

桜花賞 阪神・1600・芝

着順 馬  名 着差
    1着 アローキャリー

──

×   2着 ブルーリッジリバー 1 1/4
3着 シャイニンルビー ハナ
    4着 カネトシディザイア 1 1/4
  × 5着 ヘルスウォール クビ
6着以下の“反省材料”
× 6着 スマイルトゥモロー  
  × 7着 チャペルコンサート  
× 8着 キョウワノコイビト  
11着 オースミコスモ  
12着 タムロチェリー  
  × 16着 サクセスビューティ  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“敗戦の弁”
 まぁ、アレだね。山内調教師が「まさか」って言ったくらいだから、こっちが当たるはずないよね、アローキャリー。それに馬体重発表の時点で僕の予想は終わってたから、むしろよく2着3着まで格好がついたな、と。
 今回に関しては、良馬場のブルーリッジリバーについて言及した事と、8枠の3頭を完全に見切った事で勘弁してくださいな。また、皐月賞で頑張るんで、よろしく。

 ※栗藤珠美の“反省文”
 私の◎と○はどこへ行っちゃったんでしょうか……(苦笑)。またボロボロに外れちゃいました。
 オースミコスモ、散々でしたね。途中で不利を受けた上、一番馬場の荒れた所走らされてましたものね…。タムロチェリーはずうっと後ろのままでしたし……。
 何だか自信喪失しちゃいそうです。これからまだG1レース続くのに、不安です……。

珠美:「13番人気のアローキャリーが、鮮やかな先行抜け出しで大波乱の主役となりました。池添謙一騎手は嬉しいG1初勝利ですね。2着にも伏兵・ブルーリッジリバーが飛び込んで、馬連は3万円台の高額配当になりました。馬単と3連複があったらどんな配当だったんでしょうね(苦笑)。
 予想の方は当然の事ながら2人とも外れ。上のコメントにあるように、私は目も当てられない大惨敗でした。◎−○の組み合わせで11着12着って何なんでしょうね(苦笑)。……あ、でも博士は2着3着だったんですね。良馬場条件で印を変更したのが良かったんでしょうか。あ、良かったと言っても外れなんですけど(笑)」

駒木:「やかましい(笑)。でもこの時のシャイニンルビーは馬体重が−22kgだったからね。その時点で僕の予想は終わっていたよ。せっかくブルーリッジリバーという穴馬を発掘してたのに勿体無いことをした。
 あと、アローキャリーね。この時は同厩舎のサクセスビューティにハナを譲るから、“負け役”を務めるもんだと思われていたんだよね。それがまぁ、直線入ったらスルスルと抜け出して……。コメントにもあるように、管理してる調教師までが『まさか勝てるとは』って言ってたんだから、僕たちに当てられるはずが無いよね(苦笑)」

皐月賞 中山・2000・芝

着順 馬  名 着差
    1着 ノーリーズン

──

  2着 タイガーカフェ 1 3/4
3着 タニノギムレット ハナ
    4着 ダイタクフラッグ
    5着 メガスターダム 1 1/2
6着以下の“反省材料”
× 7着 アドマイヤドン  
× 8着 バランスオブゲーム  
× 10着 ヤマノブリザード  
× 12着 チアズシュタルク  
14着 ローマンエンパイア  
16着 モノポライザー  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“敗戦の弁”
 コーシロー、お前ってヤツは……(絶句)。弥生賞の時にヤマノブリザード相手にやった事を逆にヤラれてどうすんだ。マンガのチンケな悪役か、キミは。
 まぁ、こんな結果となってはどうしようもないんだが。安全牌だと思って切ったら国士無双に当たった気分だよ(苦笑)。◎をタニノギムレットにしたところで2着3着だしね。タイガーカフェに印打って、モノポライザーを叩き切ったのがせめてもの抵抗ってとこか。
 2週続けて、伏兵が展開に恵まれて抜け出すレースが続いてるなあ。勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなしってこの事だね。

 ※栗藤珠美の“反省文”
 私の推した馬、タニノギムレット以外ボロボロじゃないですか……。いつも競馬学のお仕事をしているのに…。もう、ただただショックです。
 もう、自信喪失気味です。次はどうにか当たりますように……。 

珠美:「桜花賞に続き、このレースも波乱の結末となりました。勝ったのは15番人気のノーリーズンで、2着には8番人気のタイガーカフェ。馬連で5万円台ですから、馬単があればまず10万馬券は間違いないところですね。
 私たちの予想の方は、言わずもがなといったところでしょうか(苦笑)。私のコメントが週を追うごとに悲観的になっていっているのが、今となっては可笑しいですよね(苦笑)」

駒木:「このレースも、抜擢した穴馬が2着に飛び込んだのに、本命馬が沈んで不的中。まるでデ・ジャヴを見てるみたいだったよ(苦笑)。
 元々からして難しいレースだったから、外れるのは覚悟してたんだけど、この時はさすがに寝覚めが悪かったなぁ。コメントで目一杯負け惜しみを言ってるのもそのせいだろうね。けど、今年はこんな風に本命馬が大凡走して、伏兵がスルスルと抜けちゃうってレースが多かった。本命党・中穴党にはとにかく辛いシーズンだったよねぇ」

天皇賞・春 京都・3200・芝

着順 馬  名 着差
1着 マンハッタンカフェ

──

2着 ジャングルポケット クビ
3着 ナリタトップロード 1/2
  × 4着 ボーンキング 1 1/4
5着 サンライズペガサス ハナ
※レース直後のコメントはありませんでした。

珠美:「……と、ここまで波乱続きだった春のG1戦線が、とりあえずの一段落となりましたのが、この天皇賞でした。マンハッタンカフェが前年の菊花賞、有馬記念に続くG1レース3勝目。前走日経賞で汚した名誉を見事に挽回しました。以下の着順も、2着ジャングルポケット、3着ナリタトップロードと順当に収まり、馬連は5.4倍と堅めの配当となりました。
 ここまで堅いレースになりますと、私たちも外しようがないという感じでしたね(笑)。私も博士も久々の的中となりました」

駒木:「3連複があったら2倍とか3倍になっちゃいそうだ。…それにしてもアレなのはナリタトップロードだよねぇ。せっかく1番人気背負っておいてジャストブロンズって(苦笑)。『キミはマンガのネタを提供するために走っているのか』と、吉野家で問い詰めたくなるね(笑)」

 

NHKマイルカップ 東京・1600・芝

着順 馬  名 着差
1着 テレグノシス

──

  × 2着 アグネスソニック 1 3/4
3着 タニノギムレット 3/4
× 4着 メジャーカフェ 1 1/4
    5着 カノヤバトルクロス 1 1/2
6着以下の“反省材料”
×   6着 サードニックス  
  8着 シベリアンメドウ  
14着 タイキリオン  
× × 16着 スターエルドラード  
※レース直後のコメントはありません 

珠美:「このレースは4番人気のテレグノシスが勝ったんですが、この馬の走行について約20分にも及ぶ審議が行われるなど、スッキリしない決着になってしまいましたね。圧倒的1番人気を背負ったタニノギムレットも直線で致命的な不利を受けて3着。馬連の配当は48.3倍とやや波乱の結果になりました。
 私たちの予想ですが、タニノギムレットが連を外した影響が強くて、2人とも1着3着の惜しい外れとなりました」
駒木:「このレースはバタバタしたレースだったねぇ。前半の4ハロンが45秒3っていう超ハイペースで先行馬が全滅。更に直線でインコースの“グリーンベルト”を巡って多くの馬に不利が発生。……このレースは僕らにとっては反省材料と言うより“災難”だったって感じかな(苦笑)。
 あと毎年思うんだけど、このレースをG1でやる意義って、馬券の売り上げを伸ばしたい以外に何か有るのかねぇ? ダービーに外国産馬が出られるようになった今、もうこのレースをやる意味なんて無いと思うんだけど。どうしてもG1でやりたいならダートのレースにするべきだね」

優駿牝馬(オークス) 東京・2400・芝

着順 馬  名 着差
  × 1着 スマイルトゥモロー

──

    2着 チャペルコンサート 1 1/2
× 3着 ユウキャラット 3/4
× 4着 マイネミモーゼ クビ
5着 シャイニンルビー
6着以下の“反省材料”
× 6着 ブリガドーン  
7着 ブルーリッジリバー  
  × 8着 ツルマルグラマー  
× 12着 タムロチェリー  
× 14着 オースミコスモ  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“敗戦の弁”
 ……何も言う事ぁございません。完敗です。相馬眼の無さを思い切り痛感いたしました。
 絵に描いたような◎○▲のスリーフォーファイブフィニッシュ。競馬って難しいねえ。うんうん。

 ※栗藤珠美の“反省文”
 押さえの馬が3頭も掲示板に載ってるんですけど、肝心の本命・シャイニンルビーが……。やっぱり、本調子に戻りきれなかったんでしょうか……。
 でも、博士がおっしゃっていた「スローペースでも差し馬有利」というのは本当だったんですね。私はハイペース予想で考えていたので、正直ビックリでした。

珠美:「3歳牝馬戦線はまたも波乱の決着。直線強襲を決めた4番人気・スマイルトゥモローと、中団から脚を伸ばした12番人気・チャペルコンサートの2頭が上位を占め、馬連はまたも135倍の万馬券決着となりました。
 予想の方ですが、2人とも不的中。私は穴狙いをしたんですが、狙った馬は軒並み着外に沈んでしまいました。もう完全にピントが狂ってますね、このあたり……(苦笑)」
駒木:「このレースに関しては、コメント通りの完敗だから何も言う余地が無いなぁ(苦笑)。
 ただ、こうして観ると、今年はシャイニンルビーに泣かされっ放しの年だった気がする。やっぱり年頃の女の子は何かと気紛れだね(笑)」
珠美:「それ、聞きようによっては誤解されちゃいますよ(苦笑)」

東京優駿(日本ダービー) 東京・2400・芝

着順 馬  名 着差
× 1着 タニノギムレット

──

× 2着 シンボリクリスエス 1 
× 3着 マチカネアカツキ
    4着 メガスターダム
    5着 ゴールドアリュール クビ
6着以下の“反省材料”
×   6着 アドマイヤドン  
  7着 バランスオブゲーム  
8着 ノーリーズン  
  × 9着 ヤマノブリザード  
10着 タイガーカフェ  
  × 11着 テレグノシス  
※レース直後のコメントはありません

珠美:「今年のダービーは、ここまで惜敗続きだったタニノギムレットが1番人気に応えて完勝。武豊騎手は史上初となる日本ダービー3勝ジョッキーとなりました。2着には皐月賞後に台頭して来た後の有馬記念馬・シンボリクリスエスが入って、このレースは馬連8.7倍の平穏な決着でしたね。
 でも私の予想の方は、本命馬の選択を完全に間違えて不的中。もうタイムマシンで戻って当時の私に教えてあげたいくらいです(苦笑)」
駒木:「僕だったらもっと高配当のレースの結果を教えに行くけどね(笑)。
 まぁ冗談はさておき、この時のタニノギムレットは過密ローテーションによる疲れが懸念されていたんだけど、見事に役目を果たしたね。ただ、結果的にはこのレースで燃え尽きたみたいになっちゃったけれども。
 この時は、◎のシンボリクリスエスと▲のマチカネアカツキが勝負馬券だったんだよなぁ。直線半ばまでは最高の結末が見えてたんだけどねぇ。惜しい事をした。
 ……それにしても、このレースの5着・6着がゴールドアリュールとアドマイヤドンなんだね。改めて見てみると不思議な因縁を感じさせるよなぁ」

安田記念 東京・1600・芝

着順 馬  名 着差
  × 1着 アドマイヤコジーン

──

2着 ダンツフレーム クビ
× × 3着 ミレニアムバイオ 1 1/2
× 4着 グラスワールド ハナ
5着 エイシンプレストン クビ
6着以下の“反省材料”
  × 9着 ディヴァインライト  
  × 14着 トロットスター  
× 17着 ダイタクリーヴァ  
18着 ゼンノエルシド  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“敗戦の弁”
 まず、展開の完全な読み違えを反省ね。マグナーテンが逃げる予想というのは、陣営の「スピードを生かす競馬をしてもらう」というコメントだったんだけど、よく考えたら岡部騎手に指示出せるわきゃ無いわな(苦笑)。おまけに3頭出し完全着外で赤っ恥と。藤沢和厩舎には悪夢のようなレースだっただろうね。
 で、直接の敗因。これは最も恐れていた、差し馬の完全不発。去年と同じ展開になっちゃった。まぁ、思ったよりもアドマイヤが渋太かったって事もあったけどね。
 後藤騎手、駒木も色々言った事ありますが、G1初制覇おめでとう。今日みたいに謙虚にしてれば誰にでも愛される人だと思いますんで、これからも今日の気持ちを忘れずに頑張ってください。

 ※栗藤珠美の“反省文”
 また▲−×の不的中……。もう何点買っても当たらない気がして来ました……。
 宝塚記念は反省も込めて、キッチリと点数を絞って勝負に出ます! 皆さんも応援してくださいね。

珠美:「4年前の2歳マイル王者・アドマイヤコジーンが長いスランプを経て久々のG1レース2勝目を挙げました。2着には前年ジャングルポケットと好勝負を繰り広げたダンツフレームが飛び込んで、このレースは“リベンジ組”のワン・ツーとなりました。馬連配当は58倍。アドマイヤコジーンが7番人気だったんですね。
 予想の方は、またしても2人とも不的中。本命・対抗が重なって共倒れという、辛い結果になってしまいました……。私はもう、何か悪い霊に憑りつかれいてるような無茶苦茶な印ですね(苦笑)」
駒木:「コメントではゴチャゴチャ言ってるけど、ダンツフレームを4番手評価にしてる時点で終わってる。完全に予想のピントがズレてるんだよなぁ。まぁ、エイシンプレストンの5着不発だけはこの時点では予想しようが無かったんだけどね。でも、ゼンノエルシドに危険承知で○印打つくらいなら、ダンツに打つべきだったよね。それだったら外しても後悔してなかったと思う」

宝塚記念 阪神・2200・芝

着順 馬  名 着差
1着 ダンツフレーム

──

2着 ツルマルボーイ クビ
  3着 ローエングリン 1 1/4
× 4着 エアシャカール 3/4
    5着 マチカネキンノホシ ハナ
6着以下の“反省材料”
×   7着 テンザンセイザ  
  9着 ホットシークレット  
×   11着 フサイチランハート  
★レース直後のコメント★

※駒木博士の“勝利宣言&講義の訂正(苦笑)”
 久々に気持ちの良い的中でした。終わってみればいかにも宝塚記念らしい組み合わせの決着と言うか、何と言うか。
 ただ、談話室で受講生の方に講義内容に誤りがあると指摘を受けましたので、訂正しておきます。画竜点睛を欠くとはこの事だ、嗚呼(涙)。
 まず、もう訂正しましたが、5歳世代のマル外はアグネスフライトではなくアグネスデジタルです。デジタルって言ったつもりだったんですけど、レジュメを読み返したら確かにフライトと(苦笑)。お詫びして訂正します。
 あと、3歳馬の宝塚挑戦は99年のオースミブライト(6着)がありました。過去10年の上位5着までの一覧表を見つつ、記憶の糸を辿っていたので完全に頭からぶっ飛んでいました。申し訳ございません。今後は、より一層正確な講義を心がけますのでどうぞよろしく。

 ※栗藤珠美の“喜びの声”
 印を付けた4頭が上位独占! もう最後の直線がこんなに楽しいレースなんてどれくらい振りだったでしょうか(笑)。これでローエングリンとダンツフレームが入れ替わってくれていれば良かったんですけど、それは贅沢すぎる注文ですね(苦笑)。

珠美:「安田記念で復活の足がかりを得たダンツフレームが接戦を制し、G1初制覇を達成しました。2着には逃げるローエングリンを4番人気・ツルマルボーイが直線強襲。馬連は10.6倍の配当となりました。
 予想の方は2人とも的中。特に博士は◎−○の的中ということでしたが……?」
駒木:「今になって印を見たら『ナンダコリャ』だよなぁ(苦笑)。気持ち良い的中って、何言ってんだよ自分(笑)。ホットシークレットだけならともかく、テンザンセイザとフサイチランハートにまで手を伸ばすなよなぁ。
 やっぱり今年はどこかおかしいね。何か勘違いしてたと思うよ。それに気付かないまま秋シーズンに突入したんだから、酷い結果になったのもよく理解できる。
 ……この企画、夏にやるべきだったね。そっちの方も反省だ(苦笑)」
珠美:「結局、春のG1レースでの馬券の戦績は、博士が4勝6敗、私が3勝7敗となりました」
駒木:「4勝って言っても、配当的には当たっただけだね。もう少し気合の入った中穴馬券を当てておかないとお話にならんよ」
珠美:「さて、反省も盛り上がってきたところで申し訳ないんですが、今回はここでお時間となりました。この続きは年明け、1月4日の講義でお送りする事になります」
駒木:「新年早々大反省だね(笑)。まぁ、旧年の過ちを振り返って、新年の抱負を語るという意味では良いんじゃないかな」
珠美:「では、お疲れ様でした」
駒木:「ご苦労様。年末年始、公営競馬で馬券を買われる方、どうか頑張って下さい」 (次回へ続く

 


 

12月27日(金) 特別演習
「『週刊少年ジャンプ』この1年」(2)

※前回までのレジュメはこちらから→第1回(新連載作品中心) 

 「週刊少年ジャンプ」の2002年を振り返るこの講義、今回が2回目となります。
 前回、『アイシールド21』を、「あわよくば『スラムダンク』級か?」…などと言っていたらコミックス売り上げランキングが不発に終わってしまい、一気に意気消沈しつつあったりするのですが、何とか気力を振り絞って続けていこうと思います(苦笑)。

 さて今回は、1回読み切りを中心とする短編作品の総括を行います。ただし、対象とする期間は2002年1号〜52号までの間とします。(新連載作品の対象期間と違うので中止して下さい)
 また、一括りにすると収拾がつかなくなるため、以下のようにをさせてもらいま