|
駒木:「いよいよ春のG1シーズン開幕だね」
珠美:「『ついこの前有馬記念だったのに』っておっしゃる方も多いんでしょうね(笑)」
駒木:「僕なんか、『ついこの前までテイエムオペラオーとか走ってたのに』って感覚だよ(笑)。
今年はどのカテゴリもイマイチ盛り上がりに欠ける印象があるのは残念だけど、このG1シリーズからニュー・ヒーローが出てくれれば良いね。もっとも、極端な人気薄の馬に突っ込んで来られるのは勘弁願いたいけれど(苦笑)」
珠美:「そうですね、穴馬として狙っている時だけ、来てもらいたいですよね(苦笑)。
……さて、それでは皆さんには、まず出馬表と私たちの予想印をご覧いただきましょう」
|
高松宮記念 中京・1200・芝 |
| 駒 |
珠 |
枠 |
馬 |
馬 名 |
騎 手 |
| △ |
△ |
1 |
1 |
ビリーヴ |
安藤勝 |
| ◎ |
◎ |
1 |
2 |
ショウナンカンプ |
藤田 |
| |
|
2 |
3 |
マンデームスメ |
中館 |
| |
▲ |
2 |
4 |
テイエムサンデー |
秋山 |
| |
|
3 |
5 |
エアトゥーレ |
四位 |
| |
|
3 |
6 |
テイエムサウスポー |
安藤光 |
| |
|
4 |
7 |
ゴールデンロドリゴ |
佐藤哲 |
| |
|
4 |
8 |
ジェミードレス |
菊沢徳 |
| ▲ |
× |
5 |
9 |
ディスターピングザピース |
武豊 |
| |
|
5 |
10 |
キーゴールド |
内田浩 |
| 〇 |
|
6 |
11 |
エコーエディ |
ヴァルディビアJr. |
| |
|
6 |
12 |
カフェボストニアン |
松永 |
| |
|
7 |
13 |
ネイティブハート |
石崎隆 |
| |
|
7 |
14 |
ナムラマイカ |
村本 |
| |
× |
7 |
15 |
リキアイタイカン |
武幸 |
| |
|
8 |
16 |
シベリアンメドウ |
川島 |
| × |
|
8 |
17 |
アグネスソニック |
デムーロ |
| × |
〇 |
8 |
18 |
サニングデール |
福永 |
駒木:「開幕早々18頭立てかぁ。これもちょっと勘弁して欲しいね(苦笑)。1頭、1頭コメントをつける身にもなって欲しいよ」
珠美:「大変ですが、頑張って下さいね(笑)。……ではまず、ざっとメンバーを見ての感想と言うか概況を一言お願いします」
駒木:「はいはい。そうだねぇ……、正直言ってちょっと寂しいメンバーかな。日本勢で素直にG1級と呼べるのは1枠の2頭くらいなものだし、その内1頭はスランプ中だ。他の14頭の中に2着候補、3着候補はたくさんいるけど、かなり小粒なのは否めないね。
じゃあ外国勢はどうかと言うと、日本のスプリントレースにおける外国勢の実績から考えると、こっちも不安要素の方が大きい感じがするよね。まぁ、外国馬を一蹴したサクラバクシンオーやタイキシャトルたちに比べると、さすがに今年のメンバーはいくらか落ちるはずだから、今回に限っては外国馬もいくらか通用する余地は残されているはずだと思ってるんだけど」
珠美:「余り景気の良いお声は出て来ませんね(苦笑)。……では、レース展開はどうなるでしょう? やっぱりハイペースですか?」
駒木:「少なくとも想定の範囲ではペースが落ち着く要素は全く無いね。逃げ馬が3頭、出来るだけ前に行きたいタイプが5頭もいる。ショウナンカンプが単騎でマイペースになった場合でも、前半3ハロン33秒台半ばの速い平均ペースだろう。
で、今回は差し馬も多いし、馬によってスピード能力の差も大きそうだから隊列は縦長になるんじゃないのかな。中京の1200は言うほど内・外の有利・不利が大きくないから、意外と紛れが少ないレースになると思う。問題はそういう展開になって、差し馬が届くかどうか──というか、前の馬が止まるかどうかだろうね。止まらなきゃ、差し馬はお手上げ。でももし止まったらゴール前の馬群大移動もアリ。この辺りは個人の判断だろうね。僕は『8頭もいりゃあ、どれか2頭くらい止まるだろう』とエエ加減に考えてるけど(笑)」
珠美:「私は『1頭くらい伸びて来る差し馬がいるわよね』って考えました(笑)。どうなるか不安です(苦笑)。
──それでは博士には、今日も枠順に従って1頭ずつコメントをつけていただきます。ではまずは1枠の2頭から。いきなりG1馬2頭が登場しますが、いかがでしょうか?」
駒木:「いきなり真打ち登場だね。ちょっと心の準備が欲しいところなんだけど……(苦笑)。
まずは最内枠のビリーヴ。この馬ねぇ、ピーク時の実力なら間違いなく一番上だと思うんだよ。ところが香港遠征から調子を崩してしまって、この中間で必死の立て直しをする羽目になってしまった。結局はギリギリ間に合ったような間に合わなかったような、メチャクチャ微妙な感じ(苦笑)。少なくとも阪急杯の前とは全然違うみたいだけど、果たしてどうなるか。まぁ軸馬にするのは危険だけど、馬券の対象にはしなければならない馬だと思うよ。
で、隣の枠にショウナンカンプ。単勝1倍台は行き過ぎにしても、まぁ1番人気は妥当なところだろうね。ただ、ハイペースでガンガン飛ばしてどこまで粘れるかって馬だから、馬連の連軸にはあまり向かない馬かもしれない。それほど実力が図抜けているってわけじゃないしね」
珠美:「博士はショウナンカンプに本命を打ってらっしゃいますが、意外と厳しめのコメントですね」
駒木:「調子が万全ならビリーヴに本命打ったんだけどねぇ。だけど、現時点で各ファクターを総合するとショウナンカンプ以外に本命は有り得ないんだよ。まぁ結局は『他に適役がいない』っていう、日本の総理大臣を支持する時と同じ理由だね(苦笑)」
珠美:「なるほど、分かりました(笑)。では、次に2枠の2頭をお願いします。私は個人的にテイエムサンデーの評価が気にかかるところなんですが……(苦笑)」
駒木:「まずはマンデームスメからね。去年の秋にオープン入りした時は相当期待されたみたいだけど、今となっては……だね。調子そのものは文句が無いんだけど、地力で通用する事を証明する強調材料がまるで見つからない。苦戦だね。
珠美ちゃん期待のテイエムサンデー、確かに良い末脚持ってるし、調子も抜群に良い。一発穴を開けるのはこういう馬なんじゃないかな。ただし、競馬新聞の馬柱を見るからに、これまで随分とヌルいレースしかしていないのが大いに気になる。前半33秒台のペースに乗っかって、果たしてなし崩しに脚を浪費されやしないか非常に心配だね」
珠美:「なるほど……。トップクラスの超ハイペースは未体験なんですね。何だか嫌なことを聴いてしまった感じです(苦笑)。
でも、気を取り直して3枠の2頭。こちらは人気薄の枠になりましたが……」
駒木:「フランスでG1を2着したエアトゥーレ。このモーリスドギース賞は、昔シーキングザパールが勝ったレースでもあるんだけど、シーキングザパールとこの馬の違う所は日本での実績が乏しい事だろうね。どうも日本でやるスプリントではスピード不足が否めないみたい。これが引退レースだし、悔いの無いレースだけはやってもらいたいね。
テイエムサウスポーはこのメンバーに入ったらやっぱり力不足だろうねぇ。買える要素が全く無いんだよ」
珠美:「……次は折り返し地点の4枠です。こちらも人気薄の2頭が同居していますが……」
駒木:「ゴールデンロドリゴは典型的な入着級の馬だね。でも、ある程度メンバーが揃うと掲示板から外れてしまうところを考えると、微妙に力が足りないのかな。
ジェミードレスは距離が短すぎる印象だね。ベストのマイルでも牝馬G3級なのに、スプリントG1はちょっと難しいね」
珠美:「……さて、次は5枠ですね。いよいよ外国馬が登場します。舌を噛みそうな名前ですけど(笑)、博士、よろしくお願いします」
駒木:「えーと、ディスタービングザピース…か(笑)。まぁ外国馬に関しては正直よく分からないんだけど、2頭いる外国馬のうち、芝実績の乏しいこっちの方が人気してるのはちょっと驚いた。まぁ確かにG2を3連勝というインパクトの高い事をやってのけてるんだけどね。
これは6枠のエコーエディもそうだけど、この馬が日本勢の3番手・サニングデールより強いかどうかが最大のポイントだと思う。サニングデールを将来のG1馬だと思っているような人なら外国勢は思い切って無視していいと思うし、逆ならば外国勢はショウナンカンプに次ぐ存在にならなきゃおかしいと思う。僕がどう思ってるかは、印を見れば一目瞭然だね(笑)」
珠美:「私はユタカマジックを期待して×印をつけましたけど、他は印の通りですね(笑)」
駒木:「……で、もう1頭のキーゴールドは、どう考えてもオープン特別級だね。ちょっとどころか大いに力が足りなさそうだ」
珠美:「6枠は新聞の印やオッズを見る限り、何だか微妙な感じがしますけれども、いかがでしょうか?」
駒木:「確かにね(笑)。エコーエディはさっき言った通りだね。ただ、去年のドバイでG1を2着してるのはプラス材料だろうね。ここ最近は成績が今一つなんだけど、ハイペースに耐えられるならば十分にチャンスはあると思うよ。
カフェボストニアンは秋に復帰してから結構着順をまとめてるんだけど、これはどうなんだろう? どうも戦って来たメンバーが軽いような気がするんだけどね。あと、この中間がかなり急仕上げ気味なのが気になる。前走で負った外傷が響いてしまった形だね」
珠美:「7枠からは3頭になります。大変でしょうけど、頑張ってください。でもこの枠は人気薄ばかりになっちゃいましたね」
駒木:「地方代表……とは言っても、単に地方在厩なだけだけど、ネイティブハート。ステップ競走のオーシャンSを勝っての権利獲得だね。まぁこの馬、オープン特別なら上位だし、重賞でもいつもソコソコには来るんだ。だから一世一代の大駆けをするくらいの可能性は残ってると思うよ。ただし、その確率は相当低い事は間違いない。
ナムラマイカはコメント不要だね。力が足りない。
リキアイタイカンについては、ちょっと予測不可能だからなぁ。来る時はどうやっても来るし、来ない時はまるで来ない(苦笑)。ただし、G1だと頑張っても3着が精一杯みたいな感じがするけどね。今回のメンツならギリギリ2着までかな」
珠美:「さぁ、やっと最後の8枠に辿り着きました(笑)。大外には2番人気のサニングデールがいますが、どうでしょうか?」
駒木:「まずはシベリアンメドウ。しばらく見ない内に随分と落ちぶれちゃったなぁ、この馬。芝にダートに、スプリントにマイルに節操無く使われちゃって……。陣営も『土砂降りになってくれたら有り難い』って、物凄い注文つけちゃってるしねぇ(笑)。まぁ大苦戦だね、今回は。
困ったのがアグネスソニックの取捨。3歳春までの実績も、今年に入ってからのレース振りも、とにかく微妙なんだよなぁ。何やかんや考えて、一応日本勢の4番手って扱いにしてみたんだけど、う〜ん、どうだろうね。大物感が全く無いものなぁ……。
で、大外のサニングデール。秋のスプリンターズSはチグハグなレースだったから度外視するとしても、しょうもない取りこぼしが多かったり、ショウナンカンプにまるで歯が立たないのが気になって仕方が無い。典型的な穴人気タイプだね。ただ、以前に比べると着順もまとまって来たし、成長しているのは間違いないと思う。まぁどっちにしろこの馬にとっては最大の正念場だろうね」
珠美:「お疲れ様でした。では最後に、まとめとフォーカス(馬券の買い目)をお願いします」
駒木:「とりあえずショウナンカンプの逃げに期待。ただし今回は逃げに厳しい展開だし、期待半分不安半分。
ショウナンに続くのが外国勢2頭。ハイペースに戸惑って後方ズルズルの大惨敗が怖いんだけど、今回の日本勢も結構弱点があるからチャンスも十分有ると思う。
で、もしも外国勢がダメなら、やっぱりビリーヴとサニングデールの2頭が台頭して来るだろうね。地力ならビリーヴ、調子と上がり目ならサニングデール。
フォーカスは、馬連2-11、2-9、9-11、1-2の4点。他に枠連の1-8も気になるんだけど、ちょっと倍率が低すぎるね。馬連4点で妥協させてもらおうかな。2-18で決まっちゃったら、もう諦めるしかないね(苦笑)」
珠美:「私もショウナンカンプの逃げに期待したんですが、2着争いは展開的に差し馬が来るんじゃないかと期待しています。一応、対抗にサニングデールですが、テイエムサンデーとかリキアイタイカンの追い込みが楽しみです。逆に先行馬のレースならビリーヴとかディスターピングザピースが面白いと思います。馬券は馬連2-18、2-4、4-18、1-2、2-9、2-15の6点で勝負です」
駒木:「……よし、これで終了だね。長い講義、ご苦労さん」
珠美:「博士こそ、お疲れ様でした。それでは皆さんも頑張ってくださいね♪」
| 高松宮記念 結果(5着まで) |
| 1着 |
1 |
ビリーヴ |
| 2着 |
18 |
サニングデール |
| 3着 |
15 |
リキアイタイカン |
| 4着 |
4 |
テイエムサンデー |
| 5着 |
7 |
ゴールデンロドリゴ |
※駒木博士の“敗戦の弁”
実は、講義の最中から「外国馬、やっぱりコケるんじゃないの?」…という疑念が頭を離れていませんでした。結果、嫌な予感大的中。素直に日本馬だけ買ってたら3点でゲット出来てたんだよなぁ。外国馬の取捨選択以外はほとんど間違えてないのに、それが致命傷だったとは、いやぁ参った。
で、レースそのものは、なかなかの中身だったんではないかと。ただ、G1で1分8秒を切れなかったのはちょっと不満かなぁ。まぁ、タイムなんて新潟競馬場でレースすればいくらでも詰められるんだけど。
※栗藤珠美の“反省文”
馬券の軸にしていた馬がバテてしまうのと同時に、2着候補にしていた馬が殺到してしまうって、なんて皮肉なんでしょうね(苦笑)。
結果的にはショウナンカンプの本命が安易過ぎたと思います。気合を入れなおして、桜花賞頑張ります。 |